Ciao Venezia!Swatchがナウィン・ラワンチャイクンと共同でart Specialウォッチを制作

2024年1月12日

Biennale di VeneziaのためにSwatchから委嘱されたインスタレーション作品から生まれた新作の時計。タイのアーティスト、ナウィン・ラワンチャイクンによるリミテッドエディションのArt Specialウォッチ「CIAO VENEZIA!」はグローバルな移民とローカルコミュニティの結びつきをテーマにしています。コンテンポラリーアートを熱心にサポートするSwatchがLa Biennale di Veneziaのメインパートナーを務め、イベントを後援します。今回で6回連続です。第59回を迎えるこの国際美術展で、Swatchはナウィンとコラボレーションを行い、マルコ・ポーロの伝説的な旅にインスパイアされた大規模なインスタレーション作品を創り出しました。

Swatchとナウィンの最初の出会いは2021年。さまざまな要素を積極的に取り込むタイのアーティスト、ナウィンはちょうどイタリア国立21世紀美術館で、このイタリアの首都ローマの外国人コミュニティに関連したプロジェクトに取り組んでいました。世界の人々やより良い環境を求めて移住する生き方をもっと全体的に理解しようとするナウィンの包括的なアプローチに大きな関心を抱いたSwatchは、イタリアのヴェネツィアで開かれる第59回La Biennale Arteでインスタレーション作品のコラボレーションを行うことになりました。

Swatchが用意したBiennaleのGiardini会場では、会場用に特別にインスタレーションが制作され、ヴェネツィアを故郷と呼ぶ移民コミュニティの人たちのストーリーが語られています。移民たちが保ち続ける伝統と彼らが取り入れていく伝統がこの作品では表現されています。THE DESCRIPTION OF THE WORLDというタイトルで、全長14 mのこのマルチメディア作品は、マルコ・ポーロのヴェネツィアから現在まで何世紀にもわたる世界史を結び付けることを試みた奥行きある作品です。プロジェクトの一部として、ナウィンはマルコ・ポーロ宛てに手紙を書き、その中でヴェネツィアへとやってくることになった彼自身の旅について語っています。手紙はインスタレーション作品の一部分として、複数の言語に翻訳され、手紙の文面を読み、聞くこともできるようになっていて、異文化間コミュニケーションを重視する作品の精神を強調し、オーディオやヴィジュアルを通じて楽しみながら瞑想へと誘います。

そして今回ナウィンの作品がこれまでで一番小さいキャンバスに実現されました。Swatch Art Specialウォッチ「CIAO VENEZIA!」です。このリミテッドエディションウォッチは、ヴェネツィアの歴史と文化を記念するとともに、世界中のローカルな伝統やインクルーシビティを称える手段としてアートが根本的に重要であることも表現しています。この時計のデザインのベースとなったインスタレーション作品と同様に、マルコ・ポーロや他の多くの歴史的人物や名所が時空を超えて登場しています。時計はスペシャルパッケージング入りで、ナウィンがマルコ・ポーロに宛てた手紙が長さ3.5 mで印刷されています。

アーティスト紹介

1971年タイ生まれで、インド人を両親に持ち、元々はパキスタンにルーツがあるナウィン・ラワンチャイクンは、家族の住む福岡と、故郷の都市チェンマイ(タイ)を行き来しながら活動しています。アートを一般の人たちの日常生活にもたらす彼のカラフルな作品は、彫刻、絵画からパフォーマンス、写真、ビルボード、映画など多岐にわたり、コミックやグッズ販売、カクテルまで広がっています。世界中で数多くの個展が開かれ、第54回Venice Biennaleではタイを代表しており、2010年にはタイ文化省からシラパートーン賞を受賞しました。ダイナミックで大胆不敵な彼のアート作品は、因習に反抗し、見る者を巻き込むような方法で社会的な主張を発しています。1994年にはアーティスト集団の活動の場としてナウィン・プロダクションを設立。このスタジオのクリエイティブなチームとともに野心的なマルチメディアのインスタレーション作品を生み出しています。